摂食障害を克服!拒食症と過食症は心の病ではなく身体の病気だった!?

最近の女性の痩せ傾向は広がるばかりです。
ダイエットのブームも流行があるものの、
基本的に人気があるのは短期的な
断食系ダイエットや、
糖質制限ダイエットに代表する、
「食事制限ダイエット」です。
そんな中、摂食障害にかかる人が後を
絶たないといわれております。
Contents
摂食障害とは?
摂食障害は、一般的には食べることが
普通に行えなくなる
原因不明の病気のことをいいます。
現在では摂食障害は難病とも言われており、
治るのが難しいとされています。
摂食障害は拒食症と過食症の2つに分類されます。
拒食症と過食症を掘り下げてみていきましょう。
拒食症とは?
拒食症とは、あるきっかけで食べるのを極端に恐れ、
やせ細り過ぎても体重増加や食べることの恐れから、
食べる量を増やせず、ますます
痩せを進行させていくのが拒食症です。
主に思春期の、特に女性が拒食症に
かかりやすいと言われており、
ひどくなって命の危険が出てくると
入院するケースもあります。
過食症とは?
過食症は、単なるやけ食いの範囲を超えて、
一度に大量の食べ物を取るようになる症状のことを
「過食」といい、その症状が繰り返され、
慢性化されている病気のことをいいます。
過食症を患っている多くの人は、
自己誘発嘔吐や下剤乱用を
繰り返しているといわれております。
残りの過食症の人は、そういった排出行為をせず、
過食のみをくり返している人たちは、
「むちゃ食い障害」と呼ばれ、
それ以外の過食症は、
「特定不能の過食症」という分類になります。
「特定不能」の中には、口に食べ物を入れて吐き出す、
「チューイング」など、さまざまな障害が含まれております。
上記の症状をすべて含めて、「過食症」といいます。
摂食障害の原因
摂食障害を患うきっかけとしては、
ダイエットが圧倒的に多いのですが、
摂食障害の原因は別にあるといわれています。
摂食障害の原因は、ストレスや
主に両親からの愛情不足、
自尊心の低さというのが定説です。
そのため今までは薬物療法と並行して、
カウンセリングでストレスとの付き合い方から、
両親との関係や自己肯定感について取り上げられ、
じっくり自分の心と向き合う方法が
長い間取られていました。
そんな中、最近注目されてきているのが
低血糖症による原因説です。
低血糖症による過食症の仕組み
人は食べ物を取りすぎると、
インシュリンという血液の中の糖分を
下げるホルモンが大量に分泌されすぎて、
かえって血管内の糖分が不足し、
低血糖症を引き起こします。
低血糖症は進行すると死亡するといわれています。
すると脳は、「食べて生きよう!」と命令し、
目の前の食べ物をありったけ食べ、
満足感がいつまでも感じられないという状態になります。
過食症の人がやりがちな無理なダイエットも、
脳に「お腹いっぱい」と伝える自律神経の働きを弱めます。
この「低血糖症」と「自律神経の乱れ」によって、
過食症の人はいつまでも満腹感を
感じることができないのです。
摂食障害の背景
摂食障害に悩む人が増えている背景として、
痩せていることが美しいという文化が
摂食障害の原因の一つであると言われています。
現在の摂食障害の傾向としては、
低年齢化と高年齢化が進んでいるとされており、
小さい子どもの拒食症や、
子育て世代の過食症も見られるようになりました。
摂食障害の患者に多い性格傾向
拒食症、過食症に限らず、
多くの摂食障害を治療している患者さんに
あてはまるのが「完璧主義」です。
また、摂食障害の患者さんを傾向を見ると、
優柔不断な人や自尊心の低い人、
ストレス解消が苦手な性格の人に多いとされています。
摂食障害の治療と克服するためには
接触障害を引き起こす原因が様々なように、
治療法も色々あります。
摂食障害の治療法としては、特効薬がなく、
一般には精神科への通院による薬物療法、
心理療法(カウンセリング、認知行動療法、家族療法など)、
集団グループ療法(摂食障害系の自助グループの参加も含む)、
入院治療が治療として行われるといわれています。
注目の摂食障害の栄養療法とは?
摂食障害は拒食症であれ、過食症であれ、
特定の栄養素が足りていないために
引き起こされていることに注目し、
必要な栄養素を補うことで身体の
根本的な治療を目指すというものです。
まずは細かい血液検査をし、
足りていない栄養素をみつけます。
例えば、むちゃ食い障害ならば、
全体の食事量で比べてみると、
高カロリー低タンパクになっているだけでなく、
ビタミンやミネラルも不足しているといえます。
血液検査の結果、足りていない栄養素がわかったら、
正しい食事指導と天然のサプリメントによる栄養素の補充によって、
治癒を目指していきます。
およそ3ヶ月~半年で摂食障害の改善がみられる傾向にあります。
摂食障害の予後
摂食障害は一般に慢性の経過を辿ることが多く、
再発も容易であるといわれています。
米国の調査によると、10年以上の経過観察で
約60%が治るという一方、
6~7%が死亡するといわれています。
これは日本も米国同様の状態であると報告されています。
まとめ
摂食障害についていかがでしたか?
昔とくらべたら随分医学が進歩し、
新しい研究結果が出てきたものの、
新しい治療法を受けられる施設がまだ少なかったり、
仮にそれで完治しても、心の問題で再発してしまったりと、
摂食障害というものはまだまだ治りにくい病といえます。
しかし治らない病気ではないので、希望を捨てず、
根気よく治療をしていって欲しいと思います。