寝酒は危険!眠るために飲むお酒が良質な睡眠を妨げている!-【イート】

仕事を終えて、帰宅して、ゆったりとしたリラックスタイムに
お酒を飲んで布団やベッドに入るという方は、
結構多いかと思います。
「お酒を飲まないと眠れない」とか、
「お酒を飲むと眠たくなるので…」といった理由で、
寝る直前に「寝酒」をたしなむ人も多い昨今ですが、
実はこの「寝酒」、本当はあまり良くないって知っていましたか?
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寝る前にお酒を飲むという人も少なくないと思いますが….
え?だって、お酒を飲むと眠たくなるのに??
と思った方、確かに、お酒を飲むと眠くなりますよね。
この作用のメカニズムは、
リラックス効果と低体温で解き明かせそうです。
お酒を飲むとなぜ眠くなる?
アルコールを摂取すると、脳や神経の働きが抑制されます。
また、脳からセロトニンという物質が分泌されるようになります。
これが「リラックスした状態」を作り出すんです。
よく、飲み会の席では眠気に襲われないのに、
家で飲んでいるとすごく眠くなるという方がいらっしゃいますが、
おそらく「飲み会」という外の席ではアルコールによる
リラックス効果よりも緊張感の方が勝っているためでしょう。
家で飲むときは緊張する必要が無いため、
眠気がやって来やすいと言えそうです。
もうひとつ、アルコールには体温を下げる作用もあります。
人に限らず恒温動物の体温は眠る時に下がります。
熊など、冬眠する哺乳類も冬眠中は体温が下がるそうです。
お酒を飲んで体温が下がると、
脳は勝手に「眠る準備ができた」と解釈し、
眠くなるというわけです。
なぜお酒が良質な睡眠を妨げるのか?
リラックス効果と低体温で眠るには
これ以上にない好条件のように思えますが、
一体なぜお酒は良質な睡眠を妨げるのでしょうか?
これには、「アルコール分解」が
大きなキーワードとなります。
お酒を飲むと、体内ではアルコール分解の働きが起こります。
つまり、食事の後に胃や腸が消化運動をがんばっているように、
飲酒の後には肝臓がアルコール分解に精を出しているのです。
睡眠は本来は体と脳を休めるためのもの。
しかしアルコール分解をしなくてはならない肝臓や、
その指示を出さなければならない脳は休んでいられません。
いくらリラックスして眠る準備ができたよ、
と勘違いしてしまっても、
アルコール分解は体がやらなくてはならない大切な仕事なので、
完全には休めないのです。
この「眠っている間のアルコール分解作業」こそが、
本来しっかり休まなければならないはずの時間を、
肝臓が働く時間に変え、良質な睡眠を妨げる最大の原因となります。
寝る直前の飲酒は二日酔いになりやすい!
アルコール分解の速度についても、起きている間と
眠っている間では大きな差があります。
通常、ビール500mlや日本酒1合程度の
アルコールを分解するのに、
男性で3時間、女性で4時間程度と言われていますが、
眠っている間は、なんとこの倍近くの時間を要するのです。
6時間~8時間にもなりますから、単純に
飲んですぐに寝た場合は、
眠っている間中アルコール分解に肝臓が総動員し、
下手すると眠っている間だけでは分解しきれないという事にもなります。
アルコールが分解しきれずに、
頭痛や吐き気など体調不良を起こしてしまう、
これこそが二日酔いなのです。
まとめ:お酒を飲むならば、寝る3時間くらい前が良い
眠っている間のアルコール分解は、
そのスピードが遅くなり、
肝臓にも大きな負担がかかる事から、
寝酒が良質な睡眠を妨げる事が分かりました。
お酒を飲むのは寝る3時間程度前まで、
というのがひとつの目安になりそうですね。
お酒の量や飲み方に注意して、
健康に気遣いながらお酒を楽しみたいものです。