ビタミンAの多い食べ物・食品と効果効能/βカロテンとレチノールの効果は?

ビタミンAといえば目に良いイメージがありますが、
何の食品をどのくらい摂取すればいいのか
ピンとこない人が多いと思います。
今回の記事では
ビタミンAの多い食品と
効果効能についてまとめてみました。
Contents
ビタミンAとは?
ビタミンAは油に溶けやすい
脂溶性ビタミンの一種です。
1日の摂取量は成人の場合、
男性は850~900μg
女性は650~700μgが推奨されており
上限は2700μgです。
主に肉類などの動物性食品に含まれるレチノールと、
野菜などの植物性に含まれるβカロテンがあります。
βカロテンはプロビタミンAとも呼ばれ
ビタミンAに変身する前の姿です。
すでに体内のビタミンAが十分なら変化はなく
必要に応じてビタミンAに変わります。
ビタミンA:レチノール
レチノールはビタミンA1とも呼ばれます。
肝油、乳や乳製品、卵黄などの
動物性食品に多く含まれ
植物性食品には存在しません。
レチノールは小腸で吸収され
レチノール脂肪酸エステルとなって
肝臓に運ばれ貯蔵されます。
一般の動物では肝臓にしかありませんが、
ウナギやアナゴなどは筋肉にも存在するので
これらにはビタミンAが豊富です。
ビタミンA:β-カロテン
体内でビタミンAに変換されるものを
プロビタミンAと呼ばれています。
β-カロテンは植物性食品などの
緑黄色野菜に多く含まれていて
ビタミンAの作用効果が高いです。
さらに、ビタミンAの作用をするという働きのほかに、
抗酸化作用や、免疫を増強する働きがあります。
また、心疾患やある種のがんに
なりにくくなるするとも言われています。
ビタミンAを多く含む食べ物・食品
ビタミンAはレチノールと
βカロテンの二つあるとお話ししましたが
1日の摂取量が定められているのは
レチノールだけです。
βカロテンは必要に応じてビタミンA変換されるため
大量摂取しない限り、意識しなくても大丈夫です。
今回はレチノールとβカロテンが
多く含まれている食品をそれぞれご紹介します。
ビタミンA(レチノール)を多く含む食べ物・食品
・鶏のレバー
・アンコウの肝
・うなぎの肝、蒲焼
・ぎんだら
などの肉類や魚類の内臓などにたくさんあります。
ただし、内臓は1日の摂取量を超えやすいため、
食べ過ぎることや
よく火を通さないとお腹を壊すことがあるため
調理するときも気をつけましょう。
ビタミンA(レチノール)を多く含む食べ物・食品:鶏のレバー
鶏のレバーはけた違いに多く
30g(焼き鳥一本)で4200μgなので、
1日分の摂取量を遥かに超えます。
この数値は最も多い食品の一つです。
レバーが好きな大人の方は
よく飲み屋さんでも注文すると思いますが
食べ過ぎは気を付けてくださいね。
ビタミンA(レチノール)を多く含む食べ物・食品:豚のレバー
鶏のレバーの次にレチノールの含有量が
豊富なのが豚のレバーです。
豚のレバーはよくレバニラ炒めで使用されます。
ちなみにあの「餃子の王将」もレバニラ炒めも豚です。
レバニラ炒めレバー(100g)に含まれる
レチノールは13000μg摂取できます。
そのため一人前食べるだけで
十分に1日の摂取量を大きく超えます。
ビタミンA(レチノール)を多く含む食べ物・食品:うなぎの肝、かば焼き
うなぎの肝やかば焼きは、
それぞれレチノールが100gあたり、
4400μgと1500μg含まれ
肝の方が約3倍に多くなります。
しかし、うなぎの肝はお吸い物で食べても
1個(10g)にしかならないので、
かば焼きの方が100gで
一切れくらいなのでちょうどいいかもしれません。
さらにうなぎは精力がつくこと効果があり、
「土用の丑の日」に食べると言われ、
夏バテ対策にもなるありがたい食材です。
その他にも、うなぎはタンパク質や脂質
ビタミン類、ミネラルなど
バランスよくたくさん含まれているので、
お財布に余裕がある方にはぜひお勧めしたい食品です。
ビタミンA(レチノール)を多く含む食べ物・食品:ぎんだら
ぎんだらは良くお鍋などで調理されますが、
実はレチノールが多く含まれています。
一切れ(80g)に約880㎍あります。
そのため、1食(80g)食べれば
ちょうど1日の摂取量になります。
さらに、ぎんだらは貧血予防の効能がある
ビタミンB12や若返りビタミンで有名な
ビタミンEも豊富に含まれます。
ビタミンA(βカロテン)を多く含む食べ物・食品
・味付け海苔
・唐辛子
・しそ
・モロヘイヤ
などの海藻類や野菜類にたくさんあります。
動物性食品と違い野菜類は「低カロリー」で
ヘルシーなため、多く食べれることができます。
ビタミンA(βカロテン)を多く含む食べ物・食品:味付け海苔
意外にも海藻類は、全ての食品の中で
βカロテンが断トツに豊富です。
その中でも特に多いのは味付け海苔で
10枚(4g)で1280μgと1日の摂取量を
遥かに超えてしまします。
味付け海苔は手軽に手に入り
食べやすい特徴があり
よく給食に出たのを覚えています。
しかし、味付け海苔は塩分も含まれるため
過剰摂取には気をつけたい食材でもあります。
ビタミンA(βカロテン)を多く含む食べ物・食品:唐辛子
含まれています。
唐辛子乾燥の大さじ1(6g)に約1020㎍含んでいます。
そのため、約大さじ3杯で1日の上限摂取量を
超えてしまうので激辛好きの方は
気を付けてください。
この数値は、しそやモロヘイヤよりも
多いので驚きです。
しかし、皆さんもご存じの通り、
唐辛子は辛くて、たくさん食べれず
他の影響が身体に出てしまうので
他の食材と一緒に食べることをおススメします。
ビタミンA(βカロテン)を多く含む食べ物・食品:しそ
βカロテンの代表的な緑黄色野菜と言ってもいいほど、
しそ1束(10枚)に
約550μgのβカロテンがあります。
この数値はβカロテンが豊富である
モロヘイヤ、人参より多く
パセリの1.5倍ほうれん草の2倍あります。
数値だけでは全ての野菜でトップクラスです。
しかし、皆さんお気づきの通り
しそだけでは1日の摂取量を補おうとすると
9枚は食べなくてはいけないので大変です。
そのため他の緑黄色野菜と合わせて
摂取した方がいいでしょう。
ビタミンA(βカロテン)を多く含む食べ物・食品:モロヘイヤ
モロヘイヤは1袋(100g)で約10000μgと
しその次にたくさんのβカロテンがあります。
そのため1日1袋ではなく、0.5束(50g)だけでも
十分に1日の摂取量を超えることができます。
さらに、モロヘイヤはβカロテンだけでなく
ビタミンKやビタミン類がバランスよくあり
カルシウムや銅のミネラルなど
数多く含まれる特徴もあり
お財布に優しく食べやすいため
食卓に並びやすい食材の一つです。
モロヘイヤの詳細情報は
の記事にまとめましたので、
読んでみてください!
ビタミンAの効果・効能
ビタミンAは、主に目や肌の健康維持や
免疫力を高めてくれます。
最近ではその免疫力が
ガン予防に効果があると話題になっています。
その他にも様々な効果・効能があるので
見ていきましょう。
ビタミンAは目の健康を維持
ビタミンAで、一番良く知られているのが、
目の健康を正常に保つ効果です。
網膜にあるロドプシンという物質は
暗い場所でも
目が慣れて見えるようになる働きがあります。
そのロドプシンを作るのに
必要不可欠な栄養素がビタミンAなのです。
また、角膜や結膜の乾燥を防ぐ効果があります。
ビタミンAは肌を綺麗にし、老化の予防効果も!
ビタミンAはお肌を綺麗にしてくれて、
しかも老化現象であるシワを消したり
老化の予防効果もあります。
ミシガン大学の研究でビタミンAが
シワを無くしたり、改善効果があることが
分かりました。
またビタミンAはお肌の改善をしてくれるだけではなく、
お肌、皮膚を強くしてくれる効果もあります。
ビタミンAは皮膚の健康維持、細菌に対する抵抗力を増進
ビタミンAは皮膚や粘膜の新陳代謝を促し
たるみやしわの予防効果が期待されます。
また、気管、消化管などの
上皮細胞を正常に保つ働きがあります。
そのため感染症を予防したり
粘膜を形成しウイルスが
体内へ侵入するのを食止めてくれます。
ビタミンAはガンの予防に注目されている!?
ビタミンAはガンの予防にも効果があります。
身体の中で増えすぎた活性酸素は健康的な細胞まで
攻撃してしまい、
上皮細胞などを傷つけガンを引き起こします。
ビタミンAは
活性酸素の働きを抑える抗酸化ビタミンで、
活性酸素を除去し、ガンを予防します。
活性酸素は、必要以上に増えなければ問題はなく、
体内に侵入したウイルスなどの
異物を殺菌する働きがあります。
ビタミンAは尿結石の予防効果がある!?
私は尿結石になったことがありませんが、
友だちが尿結石になった話を聞くと、
「人生で味わった痛みの中で一番痛かった」
と言っていました。
それを聞いて絶対に尿結石にはなりたくない!
と思いました。
ビタミンAは尿結石を予防してくれる効果が
あると言われています。
インドの国立栄養研究所で行われた研究で
ビタミンAが身体に足りていない人は
尿結石の原因となるシュウ酸カルシウム結晶の
レベルが高いことが分かりました。
ビタミンAの過剰摂取と不足
最近はサプリメントなどの普及で
ビタミンAを摂取しすぎている人が多くなっています。
上記で説明した動物性食品はカロリーや
コレステロールが
多いため大量摂取は気を付けなければなりません。
ビタミンAを過剰摂取や不足をすると
身体にどのような影響がでるか調べてみました。
ビタミンAの過剰摂取
動物性食品に含まれるレチノールは吸収率が
80%~90%と高く大量に摂取すると体内に蓄積され
頭痛や目まい、吐き気などのリスクが高くなります。
植物性食品に含まれるのβカロテンは
吸収率が20%~30%であり、
野菜類などの緑黄色野菜はカロリーが低いため
たくさん食べても過剰性になる
可能性は低いと言えます。
ビタミンAが不足すると
ビタミンAが不足すると、
粘膜が乾燥して硬く傷つきやすくなり、
暗い所で見えなくなる「夜盲症」の
原因にもなります。
また、欠乏状態が長く続くと
最悪の場合失明する危険性もあります。
さらには免疫力が弱まり、肌が乾燥したり
呼吸器に細菌やウイルスが侵入しやすくるため、
熱を出し風邪をひきやすくなります。
ビタミンAについての雑学
ビタミンAに関する豆知識や
明日から為になる情報です。
油でビタミンAの吸収率アップ!?
ビタミンAは脂溶性ビタミンの一種なので
油を使って調理することにより、
体内での吸収率が格段にアップします。
例えば、野菜などは油と混ぜ野菜炒めにしたり、
サラダにはやマヨネーズやドレッシングの
調味料をかけて食べてみるのも良いと思います。
授乳婦の方はいつも以上にビタミンAを摂取しよう
授乳婦さんの1日の摂取量は
約1000μg前後が推奨されています。
ビタミンAには数多くの栄養素があり
母乳の中にも多く分泌されるので
乳児の成長にも欠かせない存在です。
そのため授乳期間はいつも以上にしっかりと
ビタミンAを摂取することが大切です。
まとめ
ビタミンAは目の状態維持や上皮細胞などの体内に
大きな影響を持つ栄養素だと わかりました。
ただし、過剰摂取しすぎたり
不足がちになると体に害が出る場合もあります。
そのためレチノールとβカロテンのを
バランスよく摂取する必要があります。
特にレバーの好きな人は
食べ過ぎには気を付けてくださいね。